【エピソード10】インドからの招待状

アシュタンガヨガがしたい

カナダのキャンモアから帰国してから、

私はずっと「アシュタンガヨガ」について考えていました。

 

キャンモアのアシュタンガヨガの先生がみんなカッコよかったこと、

アシュタンガヨガをやって立ち姿勢など自分の体がぐっと変わったこと。

 

アシュタンガヨガのことを調べていくうちに、

(当時は)日本ではあまり教えているところは少ないと知りました。

 

「だったら本場のインドでヨガの勉強したいな」

もしかしたら、そう思った瞬間から、インドからの招待状が届いていたのかもしれません。

 

インド行きを夢見てから、不思議なことが起こってあれよあれよとインド行きが決定したのです。

 

インドからの招待状

 

「インドに行きたい」と思っても、

行き方も知らなければ、どこに行ったらいいかも分からないし、お金もありません。

 

HISとか有名な旅行会社に足を運んで、

インド行きについて尋ねても、詳しいスタッフが少なく

タージマハールをめぐるツアーパッケージくらいしか紹介してもらえません。

 

当時の私は英語も全く話せません。

 

「飛行機のチケットを自分で買って滞在中の手配も全部自分でやるしかないのか…」

 

ちょっと心めげそうな頃、気晴らしに鎌倉にでも遊びに行こうと思いました。

 

鎌倉に向かう途中にトイレに入ったら、トイレ内に忘れ物がありました。

座った瞬間に目に入ったのは【GOA】

洋服のショップバックのようでした。

 

私はピンと来て、インドのゴアという場所について調べました。

 

「やっぱり!」

ゴアにはアシュタンガのシャラ(ヨガ道場)があって、日本からも生徒の受け入れをしていました。

 

「GOA、ゴア…」呟きながら鎌倉に向かって歩いていると、

HISがあります。

 

「なんかいける気がする…」

なんかいける気がしたので、入ってスタッフに声をかけたら、

その人は自分でカスタムして安く旅行するのが好きな人で、

インドのゴアまでだったら、

シンガポール乗り換えが1番安く行けること、

日本から現地の宿や語学スクールに申し込めば空港までピックアップオプションがつけられることを教えてくれました。

 

飛行機のチケットはだいたい、12万円くらいとのこと。

 

いい情報が入って少し興奮しながらも、

「というか、そんなお金ないな…」

と、とりあえず店を出て考えることにしました。

 

 

「すぐにお金が手に入るわけじゃないしな…」

やっぱり心が折れそうな頃、

1本の電話が入ります。

 

「もしもし、大変申し訳ございません。昨年○月分のバイト代未払いが発覚し、お振込させていただきたいのですが…」

 

昨年勤めていたバイト先からの電話でした。

 

「え?いくら分ですか?」

 

「12万円です。」

 

嘘のような本当の話でした。

 

私はその足で鎌倉の店で大きいバックパックを買い、

インドのゴア行きを決心したのでした。

 

 

これがよく噂される【インドからの招待状】。

 

【インドからの招待状】とは

 

インドは環境も悪く、各街へのアクセスも悪いので、

なかなか日本から旅行へ行く人はいません。

 

インドへ行く人は何か用事があるか、

もしくは【人生かけて行くか】。

そんな印象が当時はありました。

 

【人生かけて行く】人には

インドからの不思議な招待状が届く、

という噂があります。

 

縁がある人にはこの招待状が届くし、

縁のない人にはこの招待状は届きません。

 

私のところには、間違いなく届いたのだと思います。

 

不思議な偶然や不思議な出会い、

なぜか巻き起こる不思議な後押し。

 

こういう偶然が重なって、

インドへ行けた人はきっと

それが運命だったのでしょう。

 

私は本当に命をかけて、インドに行くことにしました。

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